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パーキンソン病とは、
ざっくり説明してしまうと、

脳の中で、ドーパミンの分泌が少なくなる病気です。

それだけ?って思われるかもしれませんが、
このドーパミンというものが物凄く重要な役割を果たしているので、
色んな障害が出てくるのです。
ドーパミンとは、大脳基底核というところで、分泌されます。
主に役割として、
「やる気を出す」「快感・多幸感をもたらす」運動調節に関係するがあります。
パーキンソンの方は、ドーパミン不足により、運動の調節がうまく行われなくなり、
身体の動きが不自由になります。
具体的な症状として、4大症候というものがあります。

「無動」「筋固縮」「振戦(安静時振戦)」「姿勢反射障害」

「無動」

・いつもと違って動きが乏しくなったり、ゆっくりになる。
・動きの幅が小さい
・反動をうまく使って起き上がったり、寝返りが出来ない。
・発声がうまく行かず声が小さくなる。
・書く字がちいさくなる。
・表情が乏しくなる。
・力が入りにくくなるため、便秘や排尿障害がおこる。
ついさっきまで動けたのに突然動けなくなったりするので、
介護施設のスタッフさんに、起きるのを手伝ってもらおうとお願いしても、
楽しようとしてると誤解されて、ご本人がかなり辛い思いをしてることが非常に多いです。
(当院が聞く悩みとしても、もっとも多い)

 

「筋固縮」

他人が関節を曲げようとしても、
鉛の入ったものを動かすかのようにゆっくりと緩慢に動いたり(鉛管現象)、
曲げる途中で、ガチッガチッと、引っかかるように力が入る(歯車現象)。
もちろん本人の意識に関係しない。

 

「振戦(安静時振戦)」

手や足などが安静時(じっとしていて動いていないとき)に無意識に勝手に振るえる。
動きを加えると振るえが止まる。
N字型に進行する。
(例えば右手から始まったら、右足 ⇒ 左手 ⇒ 左足 など)

 

「姿勢反射障害」

姿勢を取りずらくなる(よろけるとそのまま体制をととのえられず突っ走って転倒しやすい)。
姿勢の維持が難しいため、自然と、前屈み姿勢で歩幅が小刻みになります。
平衡感覚が狂う。
上記、4大症候により、歩行時に見られる特徴をまとめると

 

・すくみ足

頭の中で運動の組み立てが難しくなり、
一歩前に踏み出したら次、どうしたらいいか訳が分からなくなる。

 

・すり足歩行、小刻み歩行

足の力がうまく入らない為、歩幅が小さくなったり、すり足になる。

 

・突進現象

平衡感覚が狂って、加速度の感覚が低下してしまうため、
一度よろけると、そのままこらえることが出来ずに、
前のめりにだだだだっと突進して、足がついていけなくなって前屈みに転んでしまいます。
 非常に危険なため、注意が必要となります。

 

・矛盾性運動

運動の順番など頭の中で組み立て困難なため、右足を出した後、また右足を出してしまったりします。

 

 

 以上がドーパミン欠乏による運動障害です。

 

運動にかかわるもの以外には、

「自律神経症状」「精神症状」

がありますが
次回の記事にて、記載します。

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